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シャングリラ  【サイコパスR18】

第43章 メイド・イン・ラブ Ⅱ


 緊張しながら、秀星くんのところへ戻る。
「しゅ、秀星くん……。おかしくない……?」
 俯いていた顔を上げて、秀星くんを見る。秀星くんは……、あれ?
「どしたの?ボーっとしてる……?」
「はっ!?あ、ううん!……、いや、うん。何でもない!んじゃあ、今日はそれでヨロシク!」
「えっ!?1日、この服……?」
「……ダメ?」
 そんな顔されて、断れる女子はいない!と言いたくなるほどの、切なげな表情で言われてしまえば、私はもう、首を横に振るしかなかった。あと、いま気付いたけど、この服、結構胸元が開いているというか……。前かがみになった時とか、ちょっと気になるけど……、まぁ、これぐらいならギリギリ下着は見えないよね、うん。


「まぁ、ちょっと早いけど、俺は昼食の準備するから、悠里ちゃんも手伝ってよ。」
「え?」
 いつもと違う……?あぁ、そう言えばこの服って、他人の世話をするときに着る服だったって言ってたっけ……。
「でも、わたし、「料理」なんて出来ない……。」
「ん?運ぶくらいなら、できるでしょ?」
「う、うん……、まぁ……。」
 なんか、うまいこと言われてる気がしないでもないけど、いいか……。

 秀星くんは、いつも通り手際よく、「料理」を始めた。流れるような動きで、そこには一切の無駄が無い。あっという間に、サンドイッチが完成。その横では、いつの間に作ったのか、コーンスープが出来上がっていた。もしかしたら、前もって仕込みは終わっていた?

「軽めで良い?」
「うん!」
「んじゃ、コレ運んで?」
「は、はい!」
 言われた通りに「料理」を運んで、セッティング完了。
「食後には、レアチーズケーキもあるからね!」
「す、すごい!」

 相変わらず、秀星くんの「料理」は最高に美味しい。食べても飽きないどころか、秀星くんの「料理」の腕前には、ますます磨きがかかっているんじゃないかと思えてくる。私は、あっという間にサンドイッチとコーンスープを完食。

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