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シャングリラ  【サイコパスR18】

第39章 ヒトリ



 私が選択肢を選んだことによって、進んでいく展開。なぜかここから、アバターの一人称視点ではなく、第三者視点に切り替わった。
『随分と積極的なんだね。やっぱり君はそうでなくちゃ。嬉しいよ。』
 相変わらず、女性受けしそうな低音で、口当たりの良いことを囁いてくる。―――――嘘ばっかり。仮に『優しくして……!』なる選択肢を選んだとしても、『それじゃあうんと優しくするよ。最高に可愛いね。』ぐらいの返答はあったに違いない。こんなあからさまに嘘くさい「愛の言葉」でも、こんなにリアルなポリゴンと音声だ。私の頭の中の冷静な部分も、麻痺しそうになる。いや、そうなるような目的で、このソフトは作られているんだろうけど。そんなことを考えている間に、「男性」はアバターにキスを繰り返している。最初は啄(ついば)むような優しいキス。それが、回数を重ねるごとにどんどん深いモノへと変わっていく。
 先ほどとは打って変わって、「男性」の手つきは荒いものになった。私のアバターは、白いブラウスにスカートとタイツを履いていたが、「男性」は、「私」の白いブラウスを乱暴に剥ぎ取っていく。私のアバターはあっという間に上半身がブラジャーのみとなった。私のアバターは、「私」に似ているわけではないけど、凝った造り込みがなされているだけに、妙にリアルで生々しい。「男性」は、「私」の乳房を乱暴に揉み始めた。
『ハァ……、ハァ……』
 男性の興奮した息遣いは、VRゴーグル越しに、私の脳髄に届く。VRグローブ越しに伝わってくるのは、シルクのような滑らかなシーツの手触り。アバターは、ひたすらにシーツを掴んで、頬を赤く染めながら、恐らくは迫りくる快感に耐えている。
『可愛い……、綺麗だよ……。』
 言いながら、「男性」はアバターのブラジャーも剥ぎ取っていく。たゆん、と揺れてアバターの形の良い乳房があらわになる。同性の私から見ても、なかなかに扇情的な光景だ。
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