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シャングリラ  【サイコパスR18】

第37章 願い



「んで、その次。ふーん……ハードは新素材でも、コレは防弾プラスチックの試作品として作られた化学素材シリーズだったな……。AIも、好評だったシリーズの強化版か。ハードについては新素材の新製品だから実際のところは何とも分からんが、サポートは比較的長く受けられるんだな。この中だったら、俺はコレがいいと思う。」
「あ、ありがとうございます。……なんか、狡噛さんと話してると、新しい仕事の視点……みたいなものが見えてくる感じがして、勉強になります。」
「別に、大したことじゃない。でも、そう思うなら、次から参考にしてくれて構わない。俺も、分かる範囲でなら答えるぜ。」
 やっぱり、狡噛さんは優しいお兄さんみたいだなーと思う。一見ぶっきらぼうだけど、面倒見は間違いなく良い方だと思う。もし、一係に新人さんが入ってきたら、狡噛さんが面倒をみればいいんじゃないかな~ぐらいには思ってしまう。最初は怖がられるだろうけど、狡噛さんなら相手がとりあえず一人前になるまでは、絶対にフォローし続ける……そんな気がする。それに、何というか……。思考が理路整然としていて、一緒に話をしているだけで私まで思考能力が上がるような気さえする。いや、これは完全に錯覚だけど。でも、豊富な知識、洞察力、思考力、それを駆使して会話を組み立てる能力―――――そういうものが、狡噛さんには全て備わっている。だからといって、全くイヤミが無い。それに、時々冗談も交えてくるから、話をしていて楽しい。……時々、社会を皮肉ったようなブラックなジョークも飛ばしてくるから、ヒヤリとすることはあるけど、それはそれで、狡噛さんの見識の深さの一端を垣間見られるので、面白かったりもする。

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