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シャングリラ  【サイコパスR18】

第36章 心



 秀星くんは、しばらく私を抱きしめた後、ゆっくりと私を引き離した。ほんとうに、ゆっくりと。その動きが、まるで名残を惜しんでくれているみたいで、余計に切なくなった。いや、そんなのは私の都合のいい解釈だけど。

「――――――おやすみ、悠里ちゃん。悪いけど俺、寝るね。俺が寝たあとは好きにしていいから。」
 秀星くんはそう呟くように口にした後、私に背を向けて横になった。

「――――うん。」
 私も、短く返事をすることしかできなかった。







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