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シャングリラ  【サイコパスR18】

第24章 ゲーム・パニック Ⅲ



『やっぱり秀星くんは、狡噛さんと、あのゲームみたいにしたの―――――――?』
 わずか数十秒前の、悠里ちゃんのセリフが、俺の頭の中で再生される。悠里ちゃんがプレイしたシーンって言えば、主人公とヒロインがノーマルなセックスをした後、アナルプレイを―――――――――……って、待て。なんで俺とコウちゃんが!?悠里ちゃん、ナニ考えてたの!?
 俺の顔は、恐らくみるみるうちに青ざめていっている。


「はァ!?誤解だって!!」
 あのエロゲーの内容に照らし合わせて推測するに、主人公役がコウちゃん、ヒロイン役が俺で、アナルプレイといったところだろうが、これはいくら何でも、酷過ぎる。仕事でいろんな意味で悲惨な現場を数多く見てきた俺ですら、眩暈がする。
「じゃあ、なんであんなゲームを一緒にプレイした後に、狡噛さんと……?」
 悠里ちゃんは、顔を真っ赤にさせたまま、羞恥に目を潤ませながら俺を見つめてきた。普段ならそんな顔をされれば内心欲情する俺だけど、今はそんな場合じゃない。とにかく、悠里ちゃんを落ち着かせないと!
 俺は不意打ちで悠里ちゃんの腕を引き寄せ、そのまま抱きしめた。

「ひゃっ!?」

 俺の咄嗟の行動に驚いたようで、身体の動きが止まった。よし、このまま一気にこっちのペースに持ち込む!

「しゅ、秀星、くん……?」

「悠里ちゃんは色々誤解してるから、まずは落ち着いて。」
 俺は、自らの腕の中から悠里ちゃんを解放する。ただし、すぐに対応できるよう、身体の距離は近めで。
「はい、深呼吸。口開いて。吸ってー、吐いてー」
 これじゃあ、俺が『仕事』のときに使う常套句だ。でも今は、ひとまず手段を選んではいられない。幸い、悠里ちゃんは素直に俺に従って深呼吸している。
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