第23章 ゲーム・パニック Ⅱ
「そりゃ……、俺は後から気持ちよくさせてもらうからな。」
そう言う狡噛さんの顔は、首尾よく獲物を仕留めた肉食獣のそれであった。
「っていうか……、気持ち悪い……。」
秀星くんは、すっかり濡れてしまった自らの下着に手を伸ばした。
「うっわ……、最悪……。」
「だから、さっき脱がしてやろうとしたのに。先輩の忠告を無視するからだよ。」
「……、全部コウちゃんの所為(せい)じゃん……。」
狡噛さんを非難する秀星くんの口調からは、覇気がまるっきりなくなっていた。
「そうだな。んじゃ、お詫びぐらいするか。」
そう言うと、狡噛さんは秀星くんの下着を完全に取り払い、今度は直に秀星くんのそれを刺激し始めた。
「ちょ、……!……そん、な…あン、ちょ……、そこ……、だ……だめ……!」
狡噛さんの手の動きに合わせて、秀星くんは喘ぎ、身を捩る。幾度か繰り返すと、秀星くんの動きが止まって、狡噛さんの手の中で秀星くんが解放された。
ぐったりとした秀星くんが、荒い呼吸を繰り返す。暗闇で上下する白い胸をじっと見つめた狡噛さんは、再び秀星くんをうつ伏せにさせた。ただし、今度は秀星くんを四つ這いにさせた。
抵抗する気力もなくなっていた秀星くんは、もう狡噛さんにされるがままになってしまっている。
「……、今度は……ナニ?コウちゃん……?」
四つ這いで狡噛さんにお尻を向けながら、顔だけを狡噛さんに向けている。普段の秀星くんであれば、絶対に取らない姿勢。でも、もう今の秀星くんに抵抗するだけの気力は残っていなかった。
「むこう向いてろ。動くなよ。」
「ン……?」
「――――――――づ……!?」
数秒の後、秀星くんに、未だかつて体験したことのない衝撃が走り抜ける。
「―――――――い、痛―――――!?か、は……、な、―――――――!?」
狡噛さんは勢いよく、自身を秀星くんに突き立てたのだ。