第20章 バースデー・サービス 後編
―――――ちゅ、ぴちゃ
再び、部屋には卑猥な水音が響く。ご丁寧に、焦らしてくる辺りが、「仕返し」と言わんばかり。わかってる。わかってるのに、やっぱりすぐにもどかしくなって、気持ちいいところに触って、って、言いたくなってしまう。
「……、しゅ、しゅう、せい、くん……っ」
声も情けなく震えて、秀星くんの頭を力なく撫でた。
「何?今お礼してんだけど?あー……?悠里ちゃんには、刺激が足りない?そりゃあ、悠里ちゃんも随分とエッチになってきたもんね~?んじゃ、もっと気持ちいいお礼、欲しい?」
「ん……、ぁ……?……、はぁ……はぁ……、きゃ、ああああああ―――――――!?」
胸の突起を吸われ、快感に意識が飛びそうになる。でも、秀星くんの言う通り、私の躰は、もっと先が欲しいなんて、疼(うず)き始めてて。
「はぁ……、はぁ……、ぁ……」
「ね、欲しい?」
じわりと、私の中から零れるようにして、とろりとした液体が出ていくのを感じた。それだって、この1回で終わりそうにもない。秀星くんにこうやって触ってもらっているうちは、まだまだ止まりそうにない。
秀星くんは、そんな私を見透かすようにして、ふいに私のパンツに手をやった。それも、私が液体を零した箇所に、触れるか触れないかぐらいで。
「―――――――――っ!」
「……ね、悠里ちゃん、濡れてる。」
「―――――――、ぃ、嫌ぁっ……!」
もう、どうしていいか分からないし、恥ずかしいしで、私はとうとう泣き出してしまった。泣いたって、この躰の疼きは、全く止まる気配がないのに。それがさらに、恥ずかしさに拍車をかける。
「っく、ひっ……、あ、……」
落ち着かないと、なんて頭の片隅で考えるけど、どうやって落ち着いたらいいのかすら分からない。