第20章 バースデー・サービス 後編
「はぁ……、はぁ……」
秀星くんは、呼吸を荒くしながら、ゆるゆると起き上がった。
「秀星くん、顔、紅いよ……?可愛い、ね……?」
かく言う私も、興奮のせいか、少し呼吸が乱れている。
「ん……っ」
口の端から垂れた涎を、手の甲で拭いながら起き上がってくる秀星くんが色っぽい。
「っ、ふ~ん……。悠里ちゃん、随分なことしてくれんじゃん……? 」
呼吸を整えながら、秀星くんが言葉を紡いだ。
「……、サービス、どうだった……?気持ちよかった……?」
秀星くんから体を離しながら、尋ねてみた。
「ん……、予想以上だったから、悠里ちゃんにも、お礼……、したげるね?」
「――――!」
言うや否や、秀星くんはキャミソールの裾から手を忍び込ませて、器用にもブラジャーのホックをさっと外した。それだけじゃない。今度は私が逆に押し倒された。もしかしなくても、秀星くんは、私に一方的にやられっ放しだったのが、お気に召さなかったらしい。マズイ。このままだと、私、ピンチ……?
「……、秀星くんのお誕生日だから、私がサービスするんでしょ?だったら、ん、……!?」
最後まで喋らせてくれなかった。秀星くんは、喋る私の口に、自分の唇を押し当てた。
「ン――――――――!……、っぷ」
「だったら、こうしよ。最後は、悠里ちゃんが俺の好きなようにされるって。」
秀星くんは、興奮した表情で、私の首の辺りを撫でた。それがゾクゾクして、思考までも麻痺してくる。
「……、なに、それ……はぁ……はぁ……、そんなの、屁理屈、じゃ……?」
「屁理屈でも、理屈って認めてくれンなら、儲けモン……っと。」
言いながら、秀星くんは、さっき私がやったのと同じように、私の胸を愛撫してきた。もしかして、意外と根に持ってる?