第16章 官能クライシス Ⅱ
「っ、は……、悠里ちゃん、俺の指ぐらいじゃ、ご褒美になっちゃうんだ?……悠里ちゃんのえっち。」
私、えっち、なの……?よくわからないけど……。
「だって……、秀星くん、好き……だから……。」
気が付いたら、そんなことを口走っていた。もう、言葉を選んで口にするとか、そんなのできない。今の私の格好は、とんでもなく恥ずかしいはずなのに、こうして秀星くんの近くにいられることの方が、嬉しくて。ねぇ、秀星くん、大好き。
「……、悠里ちゃん……っ!」
何かを堪えるようにして、秀星くんが私の名前を呼んだ。
「……ひゃ、あんっ!?」
秀星くんが、下着の上からやわやわと胸を触ってきた。秀星くんの手の温かさが、こんなにも気持ちいい。すごく恥ずかしいはずなのに、秀星くんに触れてもらえることの方が、嬉しい。お願い、秀星くん、もっと私にさわって?
「悠里ちゃん……嫌、じゃない……?」
秀星くんは手を止めて、私の目をじっと見つめてきた。
「はぁ……、はぁ……。……っん、イヤ、じゃないよ。」
「え……。」
秀星くんは、少し驚いた顔。
「……、ん、……だって、秀星くんに、さわってもらえるの、……、きもち、いい……から……。」
「―――――っ!」
秀星くんは私を横向きに寝かせた後、両手を私の背中に回して、ブラジャーのホックを外した。そのまま、ブラジャーも上へ押し上げた。必然的に、私の胸は秀星くんに晒されることになって。