第25章 進度
俺と亮とマルはしばらく動けずに
ぶざまに玄関先に倒れ込んでいたのだ
これを本当に疲れたと言うのだと俺は実感していた
横山「亮には、おあずけを教えなアカンな」
俺は嫌味たっぷりの皮肉を
天井を見ながら亮に言った
丸山「本当に、しつけなきゃダメだね」
マルの方は、うつ伏せのまま笑いながら言った
錦戸「俺は犬ちゃうわ!」
亮は息を切らしながら、怒りながら言った
横山「犬のがもっと利口や」
俺は呆れながら言った時に
渋谷「お前ら、玄関で何しとるん?」
倒れ込んでいる俺たちを不思議そうに
すばるが上から覗き込んでいた
俺は、すばるに目を合わすと何も言わずに笑った
俺の声にマルも遼も合わせるように笑った
渋谷「ほんま、何やねん?」
すばるは呆れながら見ていた
横山「ほんま、生きてて良かったな….」
俺は、マルと亮を見ながらボソッと言った
丸山「今回は本当に危なかったよね」
錦戸「マジで反省するわ」
渋谷「お前ら、何があってん?」
話の見えない、すばるはイライラし始めた様子で
俺らに話しかける
丸山「実はね……」
マルはすばるに今までの話をして聞かせた
黙って聞いていたすばるは、少し険しい顔で
渋谷「なぁ、他にも罠はあるんちゃうか?」
俺は、真剣に考えながら
横山「まぁ、あるかもやな」
女の兄貴がこれだけで
終わるとは思えなかったからだ