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Dye D?〈番外編 横山〉

第8章 孤独




 俺は、この身体になってから

色々と願った....



しかし、一度として叶った事はなかった


神は俺らに一度も手を貸してはくれなかった



仲間はいつも悲しみの涙を流していた


俺はいつもそれを見守るしか出来なかった


守る事すら出来ずに




俺の言葉に女は悲しそうな顔になり

俺の頬に手を添えて

俺に心を読むように見つめ




「仲間と一緒に居るのに、孤独....」




一瞬の俺の心を読まれた事に

俺は動揺して身体が大きく動いた



女としばらく見つめ合った

どちらも、言葉が見つからなかったから


それを見ていた大倉は心配そうに



大倉「それは俺らが頼り過ぎてるから?」



横山「いや、違うから気にすんな」


俺は添えられてる頬を、そっと軽く払うと

首を振り大倉に言った



女は一瞬俺に微笑むと

静かにワインの置いてるところに戻った


俺が、今見ている女の背中は

寂しそうだった


そう俺たちよりも



俺は、この時に初めて女の孤独を

知ったのかも知れない


彼女が大きな闇を抱えてる事なんて

俺は知らなかったのだ



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