第7章 戯言
あと、亮は女の事を認めてはなかった
しかし、みんなが受け入れたから
仕方なく一緒にいるので、時々愚痴を言うのだった
今回もと、俺とすばるは覚悟していた
渋谷「反抗期の亮が、やっとお目覚めか」
すばるは笑いながら亮の頭を撫でた
錦戸「なんやねん反抗期て!」
亮はイライラしているようだった
横山「なぁ、吸血鬼は料理をしたらアカンか?」
錦戸「なんやねん、それ?俺らに食は必要なんか?
人間さえいたらええやんけ!」
亮は俺に刃向うように睨む
横山「いつまで今の間までやってけるんやろな?」
隣にいるすばるはクスクスと笑い出した
錦戸「俺らは、吸血鬼や!血を吸ってなんぼやんけ!」
そう言うと亮は突然に俺の胸ぐらを掴んできた
俺は冷静に亮を見つめていた
横山「これは、俺らの未来になるかもやで?」
そう言うと俺は力強く亮の手を握って無理やり離した
渋谷「なるほどな.....」
すばるは、納得したように頷いた
錦戸「なんやねんそれ、全く意味がわからんわ!」
そう言うと亮の怒りが頂点に来たようで
俺に飛び掛かってきた
俺も受けて立つつもりで
身構えた時だった
俺、亮、とばっちりで
すばるは頭から水を掛けられたのだった
俺は驚いて見ると
バケツを持った女が睨みながら立っていた
「いかなる時の喧嘩はダメ!」
俺たちは、水がしたたりながら唖然として
女を見ていたが
錦戸「な、何やねん!」
亮の怒りは女に向かった
「仲間同士喧嘩して何になるの?
自分の怒りを面に出して何になるの?
悔しいなら、教えた事が出来るようになって言って!」
牙を剥いている亮に一歩も引かない女の強さに
亮は何も言えなくなっていたのだ