第3章 瞳をあけたままで~斎藤一編~
夢中になってお互いの舌を吸い合い、唾液が混じり合う。
「………んっ……ふ……っ…」
呼吸を忘れる程に唇を重ね続け、息苦しさに耐え兼ねやっと顔を離すと時尾の目から涙が一筋溢れ出した。
「すまぬ……苦しかったか?」
「………悔しい。」
「何…?」
「目が見えない事をこんなに悔しいと思った事は今まで無かった。
一さんの姿を見たいのに……」
時尾の流した涙を舌で舐め取って、俺は柔らかな声色で告げる。
「では、触れればいい。
どうせ俺の身体はあんたのものだ。
あんたが触れたい所を好きなだけ………」
時尾の手が俺の頭に触れた。
髪を鋤くように動かしてから毛先まで指を滑らす。
「一さんは髪が長いのですね。」
「ああ…いつも結わえている。」
次は俺の顔を優しく擦り出した。
「睫毛が長くて…鼻も高い……」
「そうか?」
「唇は薄くて、柔らかくて……」
俺の唇に這わせていた時尾の指がふっと離れた。
「どうした?……もう良いのか?」
「多分……どれだけ触れても足りないです。
一さんの事がもっともっと愛おしくなって……
離れられなくなってしまう。
だから…………」
そこから先を言い淀んだ時尾を促すように頬を撫でてやる。
「だから…一さんが私に触れて下さい。」
「もう、触れている。」
「そう…じゃなくて……一さんの………」
途端に紅く染まった時尾の頬を見て、俺の鼓動がどくんと跳ね上がった。
「………良いのか?」
時尾は恥ずかしそうにこくりと頷く。
「すまない。女の口から言わせる事では無かったな。」
言われる迄も無く、俺の牡茎は屹立していた。
そこに自分の手を添え時尾の秘裂に擦り付けると、くちゅくちゅと厭らしい音を立てて益々の膨張を促した。
「充分潤っているようだ……」
牡茎の先端をゆっくりと差し込むと
「あっ……んん」
時尾の身体がびくりと揺れる。
「奥まで……挿れるぞ。」
そのままずぶずぶと根元まで埋め込んで、繋がっている部分を指で擽った。