第2章 輝く意味~原田左之助編~
「操ちゃん。」
突然俺達の後ろから操を呼ぶ声が聞こえて振り向くと、操と同年代の娘が二人こっちに駆けて来た。
どうやら操の幼友達で久し振りに会ったらしく、三人できゃあきゃあと手を取り合ってはしゃいでいる。
そんな年相応の可愛らしい姿に俺は目を細めた。
「操……その嬢ちゃん達と回って来な。」
「え………でも…」
「いいんだよ。久し振りに会ったんだろ?
そんな所に俺みたいなのが居ちゃ積もる話も出来ねえだろうしよ。
俺は見廻りがてらこの辺をぶらぶらしてるから
一回りしたら戻って来ればいい。」
操は申し訳無さそうにもじもじしていたが、俺がにっこり笑って頷くと「じゃあ、少しだけ」と微笑んだ。
「ああ…それから……」
三人で連れ立って歩き出そうとした操を呼び止めて
「危ない所には行くんじゃねえぞ。」
操の顔を覗き込みながら頭をそっと撫でると、横に居た二人の嬢ちゃんがまたきゃあきゃあと声を上げて頬を紅らめる。