第7章 あとがき
作者としてはこういう所で何事も曖昧にはしたくない、逃げたくないという志信ちゃんの真っ直ぐさと強さを強調しています。
でもその真っ直ぐさのせいで、知りたくない事を知っちゃった。
自分の好きな人が過去に女性を強姦してたなんて、どんな理由があるにせよショックですよね~。
それを知った志信ちゃん、平助くんが犯した罪そのものよりも、平助くんがそこまで有希ちゃんを好きだった事、とても自分の力では平助くんを救えない事に愕然としたでしょう。
しかも「お前にもしてやろうか?」なんて、平助くんが自分に嫌われようとしてるし…。
それでも最後の力を振り絞って、平助くんに言われた通り後日斎藤さんに確認(←大事)してみれば……はい、第三者からも平助くんの罪を肯定されちゃいます。
志信ちゃん、ここで完全にノックアウト。
悪い事は続くもので(←作者のせいだよ)志信ちゃんのお父様が亡くなって、当然実家に帰る事になりました。
ここで余談。
志信ちゃんは伊東さんの縁者っていう安易に決めた設定がここに来て活きてきました。
行き当たりばったりな私、ブラボー(笑)
伊東甲子太郎という人物は新選組を扱う物語の中でほぼ九分九厘、悪者に描かれます。
薄桜鬼でもそうでしたね。
確かに新選組側から見れば自分達に仇なす存在かもしれないけど、でも私は伊東さんは伊東さんなりに自分の信じた道を突き進んだだけだと思っているので、伊東さんは決して邪悪な人では無いって感じを少しでも出したかったんです。
自分に黙って実家に向かっちゃった志信ちゃんを追い掛けたいけど、追い掛けた所で何もしてあげられないし……と悩む平助くん。
その背中を「藤堂君、あなたの脚ならば追い付けると思いますよ。」と優しく押してくれる伊東さん。
平助くんと志信ちゃんの恋心をちゃんと把握していて、然り気無く応援してくれちゃってます。
良い上司ですね。
私もこんな上司になりたい!
そしてこんな上司の元で働きたいものです(笑)
伊東さん、不知火さん同様「一見悪役だけど本当は良い人ポジション」確定です♥