第6章 愛しすぎている~風間千景編~
「…………くっ」
絶頂の余韻に震える私を、加減を緩める事無く突き続ける千景の端正な顔が少しだけ歪む。
「ふっ……達ったか?
お前の中が震えて……益々熱くなって……堪らぬ。」
「……千景…」
「俺も……達くぞ。
全部、受け止めろ。」
一段と激しくなった抽挿が、達ったばかりで敏感になっている膣壁を擦り上げると
「んっ……千景っ……」
その刺激が自分の意思とは関係無く千景を思い切り締め付けてしまう。
「………っい…」
「…………え?」
千景の口から吐き出された声にその顔を見上げると
「結っ………結………っ……」
目を閉じて苦しそうに眉を寄せた千景が私の名を呼んでいた。
「はっ……出すぞっ……結。」
「………んっ………来て…」
「くっ………は……」
私の最奥でぴたりと留まり、ぴくぴくと痙攣する千景からどくりっ…と熱い白濁が注がれているのを感じる。
私の名を呼びながら、私の中で爆ぜた千景が何故だかとても愛おしくて……またじわりと涙が滲んでしまった。
全て吐き出した千景は一度身体を震わせると、荒い呼吸のままどさりと私の上に倒れ込んで
「……はあ……はっ……結…」
耳元でまた私の名を呼んだ。
瞬間、堪え切れなくなった涙が目尻から一筋零れ落ちた。
この涙の意味は自分でも良く分かっている。
千景の重みを全身で受け止めながら、私は答える代わりにぎゅっと千景を抱き締めた。