• テキストサイズ

砂時計【菅原孝支】

第4章 それは「子供」と「大人」の「狭間」で歌った日




「え、ヨリ戻したの?」

驚いた声が隣から聞こえる。
居酒屋のテーブル席。
大地と旭と飲む約束をして、その席でと付き合っていることを話した。
それに驚いたのは旭だった。

隣から「マジで?」と連呼する。

「本当だよ」
「言っちゃなんだが、そのって子もなんでまた……」

言いたいことはわかるよ、旭。

「スガは、さんのこと大事にできるのか?」
「大事にするよ。償い、みたいなものだし……」
「そう言う付き合い方はどうかと思うけどな、俺は。まあ、いいんじゃないか。俺達に口出す権利はないよ」

大地は随分と大人になった。
そりゃそうか。
人間、月日が経てば大人になる。

俺は、見た目は大人になったけどきっと中身は子供だ。

「じゃあ、俺もう帰るよ」

そう言って立ち上がれば、大地たちも立ちあがり勘定を済ませ自分たちの家へと帰った。

家に帰った後、軽くシャワーを浴びて布団に横になった。

スマホの画面を開く。
彼女からの連絡はない。
当たり前だ。
付き合っているとはいえ彼女には彼女の生活がある。
学生の時の様にはいかない。

飽きもせず、毎日メールやら電話やらして。
よくやったもんだよ。


/ 40ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp