第13章 嵐の前触れ
【5年前】
チーフ「ホールに飾っている飴細工を変える時期が来た。今回のテーマは夏だ。締め切りは2週間後。もっともよかったものを3ヶ月間ホールに展示する。いいな」
「はいっ‼」
ザワザワ…
「夏かぁ…」
風月「さん、どうします??」
「一応頑張ってみるつもりだけど…」
風月「そうなんですね‼私も作ります。次こそは負けないですよ‼」
「う…うん…」
≪2か月後≫
チーフ「もう、締め切るからな。結果はまた追って知らせる」
「はいっ」
ザワザワ…
「やっぱりはスゴいな」
「また選ばれるの、だろうな」
「コンクールで賞とるだけあるよな」
風月「……」
トントン…
チーフ「はい」
風月「花鳥です。いいですか??」
チーフ「おん」
ガチャッ…ガチャンッカチャッ
風月「チーフ、今回もさんのなの??」
チーフ「そうやな…。やっぱりホールに飾るとなると、風月だとな…」
風月「私も頑張ったのに…(泣)」
チーフ「分かってるよ」
風月「なんとかならないの??例えば、名前だけ変えるとか…」
チーフ「それはアカン…」
ギシッ
風月「こんなにお願いしてるのに…(チラッ)」
チーフ「(ゴクッ…)まあ、考えないこともないけど」
チュッ…
風月「お願い…」
チーフ「…///」
「えっ‼あれ、のやなかった??」
「でも、花鳥の名前になってんで」
花鳥「おはようございます」
「おはよ。花鳥、すごいやん」
「でも、のとよく似てるよな」
花鳥「一緒に作ってたので、もしかしたら似ちゃってたのかもしれないですね」
「やったら、のはオリジナルやないってことか??」
「そんなやつに俺らは負けてたんか??」
「おはようございます」
「‼どう言うことや‼」
「何がですか??」
「あれや‼お前、花鳥のデザイン盗んだんやろ‼」
「どういうこと…」
「しらばっくれるな‼」