第9章 オープン前日
カツカツッ…
大「ランチメニュー…オムライス、サラダ、コーヒー、デザート付きとっ。…あれ??」
村「たつ、どないしてん??」
大「ランチっていくら??」
村「…いくら??」
大「そこまで言ってなかったやんな??」
村「せやな…」
大「いくらぐらいやったら採算とれる??」
村「20食やろ??」
大「でも、あんまり高くしたらあかんし」
村「1,000円で完売して20,000円…」
大「平均20日で400,000円。それに喫茶分プラスして…」
村「そこから光熱費や材料費ひいたら…カツカツやな…」
大「でも、それ以上になると逆に厳しいで…」
村「なら1,000円にして、毎日完売させるんが目標やな」
大「せやね。……よし、看板できた」
村「そういえば、みんなは??」
大「すばるくんは寝てるで。あとの3人は明日の材料買いに行ったよ」
村「そっか。たつ、大丈夫か??」
大「何が??」
村「前のお店」
大「ちゃんとしてきたから大丈夫やで。ここやと、すばるくんに全部の決定権があるやんか。俺らは共同経営やったから決定権が2人にあってん。やから、あかんかったんやろうね」
村「そっか…でも、たつが手伝ってくれて助かってんで」
大「そう??」
村「おん。俺らはやりたいって気持ちだけでやってたけど、たつはちゃんと経営って立場から見てくれてるやんか」
大「その気持ちも大切やと思うで。やなかったら、こんな状態で続くはずないやん」
村「せやな(笑)にしても、お前は相変わらずちょいちょい毒吐くなぁ」
大「それを分かった上で一緒におるんやろ??」
村大「(笑)」
大「そういえば、丸と亮ちゃんはいつ引っ越してくるん??」
村「丸は来週には来るんちゃうかな??亮はもしかしたら来月になるかもとはいっとったけど」
大「あぁ…こっから会社通うとなるとちょっと遠くなるもんな」
村「亮のことやから、会社辞めるんちゃう??」
大「そこまでするん??」
村「なんか会社で色々上手くいってないみたいで。ペンキ塗りの日に久しぶりに亮見たけど、ムリしてるみたいやったしな…」
大「そっか…」
村「まあ、亮のことやから心配いらんやろ」
大「せやね」
村「そろそろ帰ってくるはずやから、コーヒーでも用意するかな」