第3章 おしゃべりな元ビジネスパートナー
試験官がでてきて、彼の後をついていく。
どうやらこれが試験らしい。
徐々にペースが上がる。
なるほどね……
持久力を試すには丁度いいわね
どこまで走ればいいのか?
いつまで走ればいいのか?
それが分からないまま走り続ける。
心理的不可は大きく、精神力を試すことができる。
通常の人間なら負担が大きいだろう。
通常の人間ならば……
それにしても、つまらない試験だ…
~30分後~
「なぁ、ちょっと気になる奴のところに行ってくる」
一緒に走っていたキルアがそう言い出した。
気になる奴とは、さっきの黒髪の男の子のことだろう。
いつかは、言うと思っていたので、了承した。
「えぇ、分かった
私は、前の方にいるわよ」
そして、私とキルアは一時、離れた。
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前の方にいくと、またもや、見知った人物を発見した。
忍者 ハンゾー
情報屋の仕事でジャポンという国に行ったときのビジネスパートナーだった。
ハンゾーって、実力はあるくせにお喋りな部分がある。
そのせいで、その仕事も一応、成功したが、敵に追いかけられるハメになったのだ。
私は、あんまり関わりたくないなと思い、離れようとする。
「もしかして、闇の月猫か?」
私の周りの空気がピシッとなる。
私は、無言でハンゾーのハゲ頭に一発くらわす。
ドカっ!!
「何すんだよ!」
私は、殺気を含んだ瞳でにらむ。
「あ、やっぱり、人違いだった」
顔をひきつらせた顔でハンゾーは、片手を上げた。
そして、辺りも「なぁーんだ」「あんなガキがそんなわけないよな」ということで終わった。
若干、ムカつく言葉もあったが……
少しハンゾーと離れた所で走っていると、ハンゾーがこちらに近づいてきた。
「あんた、やっぱり闇の月猫なのか?」
私に近付き、声を潜める。
私は、隠す必要もないので、肯定した。
「えぇ、そうよ」
「ふーん…
…………って、そんな簡単に教えていいのか?」