第1章 再会と始まり
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家出して、行くところもなかったから、丁度、この時期にあったハンター試験を受けることにした。
その試験会場に行ったら、ゾルディック家専属の情報屋である、ちなみがいた。
アイツがいたのには、正直、驚いた。
監視役として来たのか、と思ったが、どうやら違うみたいだ。
隣にいるちなみを盗み見る。
夕陽のような透き通ったオレンジ髪に血よりも鮮やかな深い真紅の瞳。
視線に気が付いたのか、こっちを向いた。
「何?
どうかした?
人の顔じっと見て……」
「別に////」
俺は、照れたのを気付かれたくなくて、顔を背けた。
胸が高鳴る。
動悸もする。
俺は、この正体にも、頬が赤くなっている理由も気づいているだろう。
今まで気付かないフリをしてきただけで……
俺は、ちなみが好きーー………… ということにーーーー……