第1章 Memory
この春、私と翔君は同じ大学に通う。
歩いても行ける距離。
入学式だった昨日は、2人で並んで歩いて向かった。
カリキュラムの話を聞きながら、お互いに勉強したい授業を組んでいく。
ほとんど同じ授業だけど、たまに違う時もある。
1年生の授業は必須のものが多いから、違うところはほとんど自分の興味で取ってるものばかり。
私も翔君も興味の幅は広いから、単位に関係なくても気になったら片っ端から詰め込んだ。
そして初授業の今日。
必修単位の1限。
私はまだ、夢の中。
タイムリミットはあと30分。