第26章 境界線
夏美「で、結局何だったの?;」
恵土「一つの世界の奴だったってだけ。
気にするようなことじゃないよ。
ただの、境界線を越えた奴だったんだ」
夏美「それって何の境界線?」
恵土「…一つの世界の境界線かな。
世界を越えた向こうは、一体どのような世界なのか…
それはどのような理で、どのような人がいるのか…
似たような人もいたり、全く違う人もいたり…
色々なものがあるし、違うものだってある…
だから、本当にややこしい…
それでも、一緒に生きなければいけないから
なおさらに悩ましい…
大変で、それでいながら受け入れなければいけない…
複雑で難解…
だから、世界も人も…
完全な理解者なんていない…
それでも、寄り添って生きるからこそ
どんな難解な障害でも、乗り越えていける…
そう信じられる、大事な人達がいる…
それだけで、本当に幸せなんだって…私は実感している…(微笑)
だからさ…
これからも、よろしくな^^//」
照れ臭そうに言う中
夏美「ふぅん。それで納得して引いたの?」
恵土「…実はさ
記憶を改善しようとしたけど、できなかった…
お前たちが、私を助けようとした
その思いまで消したくなんかはなかったからさ^^;
あ。それと
私と同じように、あいつもまた実感できたんだ…
だから…戦うのをやめてくれたのかな…
その想いを解っているが故に
これ以上、闘い合ったとしても労力の無駄遣い
と同時に、摩耗させていくだけ…
それが、ただ嫌だったんだろうな^^;」
夏美「ふぅん。よくわからないわね;」
灯「とても難しい話のような;」
冬樹「難解だね;」
桃華「それより、傷は大丈夫ですか?;」
恵土「大丈夫!^^」
小雪「私のこと、そんなに気にしなくてもいいのに」
恵土「私にとっちゃ大事なんだ!
だから気にして当たり前だ!!(ずいっ」
夏美「それでこそ、恵土よね^^」
あっはっはっはっはっはっはっ^^
その言葉の直後、響く笑い声…
それがあることが、なぜか嬉しくなって
恵土「あっはっはっはっはっはっはっ^^」
一緒になって、恵土は笑い出すのだった…