第20章 過去と、今と…
冬樹「でもさ…
それって、始祖神って事じゃない?」
恵土「始祖?ああ、神の始祖だから「始祖神」か」
冬樹「うん!^^」
飛龍『それよりも…
恵土にはよく、話が長いと怒られたな』
冬樹「そうなの?」
飛龍『ああ。烈火のごとく凄まじい勢いでな(キラン』
恵土「やめろよバカ!;」
そして、思い返すこと3月20日までの日々…
修行中…
滝に打たれながら心を無にし
一つだけの想いにし、一点に集中させる
最初の時こそ、威力が小さすぎたため
暴発しても大丈夫だったが、大きくなってきたため
滝の根元の川でしていた…
どっごぉん!!
なんのぉ!!
どっごぉん!!!!
もういっちょぉ!!!!
どっごぉ~~~~ん!!!!!!
も、もういっちょぉ~;
何時間も何回でもやっていた…
そうして2週間後、空間爆裂波を会得した。
それからの帰りの時、さっき話したことに似たのを話した…
恵土「ねえ、飛龍…
何で私を選んだの?世界は広いんだよ?
世界には、似た世界だとか全く違う世界だとか…
そういう世界が折り重なり合って
ありとあらゆる可能性が広がっているように広がっているんだって…
だから、無限大以上に広がっているんだって…
なのに、その中から何で自分だけを選んだの?」
飛龍『まだ7つなのに、大したものだ…
いや、もうすぐで8つになるか?
数え年でいえば、正月で9つか…)
…
時は流れ、移ろいゆく…
心もまた、絶え間なく動いている…
しかし、お前の心は
ある一点を除いてしか、動いていない』
恵土「?その一点って?」
飛龍『…護り抜く心だ。
この意思だけは、譲れない。
この意志だけは、決して折れない。
そして…
決して、何ものも傷付けない…
たとえ傷付けたとしても、絶対に治す…
誰だとしても、闘いの中であったとしても
傷付けて拒否して、終わりにすることなどない…
相手の全てを受け入れ、許し…
包み込み、元のあるべき姿へと浄化できる何かを持っている…
人として、欠けてはいけない何かを…
だからお前を選んだのだ…』
恵土「話がさっぱり分からないよ;」
飛龍『お前もいつか、解る日が来るさ…』
そうして夕暮れの中、木の下で過ごした…