第2章 メカクシ団
「とりあえず、自己紹介しますね。俺は咲良琴美です」
メンバーが揃って、自己紹介をする事になった俺は簡単に自己紹介する。
俺の後はメンバーの自己紹介だったけれど、
無意識にセトさんを見つめていた。
だって、かっこいいから。
クロハとはまた違う。
爽やか系イケメン。
でも、見ているとマリーと仲が良いらしい。
それに、
やめよう。考えないでおこう。
ブンブンと頭を振ってソファーに座り込む。
キドさんにアジトに住むかと聞かれた。
俺は一人暮らしだから問題ないと答えると、にっこり笑って部屋を用意してくれた。
メカクシ団って、いい人ばかりなんだなぁ。
そんな時、マリーが俺のところに来た。
マリーは人見知りが激しいらしいが、俺とはなんとかうまくいけるらしい。
「えっと、私の部屋に来て?話があるんだ」
ふわっとした笑みを浮かべるマリー。
俺が頷くと、嬉しそうに俺の手を引いてマリーの部屋に案内された。
マリーの部屋はとても可愛らしかった。
テーブルの上には紙で作られた花。
造花、か。
「あ、それでね?話なんだけど…」
「うん」
「琴美って、セトのこと好きでしょ?」
「っぶ!!」
いきなり直球に言われて吹き出す俺。
マリーは苦笑いを浮かべる。
「あはは、驚きすぎだよ。でね?その事なんだけど…応援する!」
「え?」
待って待って待って。
あれ?
マリーってセトの事好きなんじゃ…
「あ、私の好きは仲間として!だから、頑張って!」
いきなり聞かれていきなり応援するとか、
もう頭がごちゃごちゃだ。
でも
「ありがとう!」
嬉しいや。
クロハと別れて少しして、また好きな人が出来た。