第2章 メカクシ団
「ご、ごめんなさいっす!!」
「だ、大丈夫ですっ」
すぐに離れた俺とセトさん。
そんな俺たちを見ている団員達。
マリーはニコニコしながら写真に収めてる。
って、
「マリィィイイイ!!」
「ほぇ?」
「ほぇ?じゃない!写真消して!」
「やぁだっ!」
ギュっと使い捨てカメラを抱き締める。
仕草は可愛いけど、それ現像されたら俺恥ずかしぬって!!
セトさんは相変わらず顔真っ赤だし。
そんなセトさんにまたなにか吹き込むカノさん。
その時、
「そんなのダメっす!!!!」
「うぇい!?」
「琴美さんは!カノには渡さないっす!」
………え?
セトさん、今なんて?
俺が混乱していると、カノさんが爆笑する。
「あっはは!冗談だってば!というかセト、サラッと告白してるよ?」
笑いながら言うと、
セトさんはハッとして俺を見つめる。
俺が目を丸くしていると、
セトさんは意を決したかのように真剣な目になり、俺の頰に手を添えた。
「琴美さん…俺、貴女に一目惚れしたんすよ」
「!!」
「良かったら、付き合ってくれないっすか?」
まさか、気持ちが同じだとは思わなかった。
しかも会って間もないのに。
でも、嬉しいものは嬉しい。
俺はニコッと微笑み、
「こちらこそ」
そう言うと、セトさんはパアッと表情が明るくなる。
そして、俺に抱き着いてきた。
俺はバランスを崩してまた押し倒される形になる。
「大好きっすよ。琴美」
「!俺もだよ、セト」
その瞬間、パチパチと拍手が鳴る。
出会って早速彼氏が出来るとはね。
でもまぁ、いっか。