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【暗殺教室】これでも私は

第3章 変わる心境



さて、どうしたものか。自慢ではないが、私は人の看病などしたことがない。

とりあえずは、体温を計るべきだろう。

「赤羽業。起きられるか?熱を計れ」

返事することもなく、上体を起こし私から体温計を受けとる。

「何度だ?」
「39.7」
「そうか、寝てろ」

一声かけ、体温計を元の場所に戻す。次は頭を冷やすか?

袋に入れておいた氷を、持ってくる。赤羽業の額に置こうとして、止めた。

前髪が額に張り付いている。その上に置いたら、なおのことくっついて、さぞ気持ちが悪いだろう。

前髪を額を出すように、左右に分ける。

「冷たい……」
「君の体温が高いだけで、私の手は冷たくない」

赤羽業が少し笑う。いつもの意地の悪い笑みでなく、安心したような顔だ。

「全く。E組の子達といい、こいつといい、警戒心の薄いことだ。もし私のターゲットがE組だったらどうするんだ。」

呟きながら、氷を乗せる。一応はこれで良いだろう。たぶん…………。

「はい。それで大丈夫ですよ」

うわあああああああああああああ!!!!!

心の中で叫び声を上げる。表面ではそれを隠し、何時も通りを装った。

いつの間にか、保健室のドアから顔を覗かせる、黄色いタコ。

「…………何時からそこにいた」
「全く。E組の子達といい、こいつといい、警戒心の薄いことだ。もし私のターゲットがE組だったらどうするんだ。からです」

嫌な所を…………。だいたいが、気配に気づかなくて苛立っているのに。

「一ノ瀬さん、良いですか。E組の皆さんが貴方を警戒していないのは、もう貴方を仲間だと認めているからですよ。だから、仲良くなりましょう」

タコの顔をまじまじと見る。本当にそう思っていてくれているのだろうか。その言葉を信じても良いのだろうか。

「その言葉、信じるぞ」
「ええ、そうして下さい」

嬉しい。だが私はこの性格だ。仲良くなるのにも、それなりの時間がかかるだろう。

「カルマ君は先生に任せて下さい。看病は初めてなのでしょう?」
「何故それを!?」
「おや、声に出てましたよ」

不覚。恥だ。私がそんな失態をおかすなんて。

「なら、私は教室に戻る」
「はい。ではまた」

そこで立ち止まる。

「赤羽業。寝た振りをしていても無駄だ。さっさと寝ろ」

それだけ言い、満足して保健室を後にした。

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