藤ヶ谷先生、大好きですよ?2-SecondSerieS-
第22章 ♡Story45♡ 本当の気持ちを...
「......百合、」
「っ社長......」
「私は、まだ辞めろとだなんて一言も言っていない。
勝手に決めることは、許されないぞ?」
「っでも私は......!」
「彼との交際の件は、既に知っていたよ。」
「っぇ......」
「色々あって、君達のことは保留にしていたのだ。」
「っなん、で......」
「それはもちろん、お前がちゃんと両立していたからだ(微笑)」
「っ......」
「涼介には話していたんだが、私は過去にとらわれすぎた挙句、
あのような規則を作ってしまったのだ......」
「......。」
「涼介にも指摘をされ、私はひたすらに考えたよ......」
「百合?社長はね、本当に悩み続けたの......
この規則を変えるべきなのかと......」
「っ社長......」
「私は今まで、沢山のタレント達を傷つけたからな......」
「貴女達を見ていると、どうしても別れさせる気にはなれなくてね......」
「っ......」
「だから、芸能界を辞めなくてもいいように貴女達ふたりの交際を認めようと......
思っていたのよ?」
「......。」
「だがこのような事態になってしまった......
百合、私は、私達はお前にこの仕事を辞めて欲しくないと思っている。
お前は、本当に引退したいと思っているのか?」
「っ......はい。」
百合はしばらくの間を作り『はい』と答えた。
「っんなの嘘に決まってんだろ!
今言っていること全部、お前が思っていることと全然違うだろ?」
「嘘じゃないよ、お兄ちゃん......もう辞めるって、決めたの。」
「っじゃあ今までのことは全部嘘だったのかよ!
っお前がそんなこと、するはずねぇだろ......なんで俺らの前で、
嘘ばっかつくんだよ......」
裕太は目に涙を浮かべた。
「......。」
「裕太......っ百合、お願いだから本当の気持ちを教えて頂戴?
貴女の本当の気持ちを教えて?お母さん達にも、言えないことなの?」
「......。」