藤ヶ谷先生、大好きですよ?2-SecondSerieS-
第22章 ♡Story45♡ 本当の気持ちを...
「......。」
「百合、今全部言ってることは嘘。
みんなそう思っているんだから......どう言い訳しても無駄だよ?
家族の前で、そう簡単に嘘をつけるわけないだろ?」
「......。」
「百合はまだモデルを、芸能人を続けたいって思っている。
藤ヶ谷先生のことも、まだ大好き。
婚約なんて嫌だ。
......そう思っているんだろ?」
「っ......違う。」
「さっき藤ヶ谷先生って呼んだのは、嫌いになったからじゃなくて
堪えようとしていたからそんな呼び方したんだろ?
自分が“太輔”って呼べばまだ未練があるって思われると思ったのか?
本当は、“太輔”って呼びたいんじゃないの?
思いっきり、飛び込みたいんじゃないの?」
「っだからちがu.「っ百合!」......」
「......百合、」
「っt.藤ヶ谷先生......」
「......今俺のこと、太輔って言いそうになったか?」
「っ違う......違うもん!!」
「......。」
太輔は今まで後ろの方にいたが、ゆっくりと百合の元に歩み寄っていった。
前にいた人達はみんな道を開けていき百合の視線は太輔のみ......
「百合......あの時は本当にごめんな?
俺がしっかりしていれば、お前がこんなことにはならなかった......
俺がちゃんと、お前のことを追いかけていればよかったんだ。
なのに、俺はそれができなかった......本当にすまないって、
思ってる。」
「......。」
「俺がここに来た理由は、お前らの婚約を祝福に来たわけじゃない。
お前に、百合にこれを返したかった......
百合にちゃんと、謝りたかった......」
太輔は首にかけていた百合のネックレスを外し百合の前に差し出した。
「......。」
「これ、さっきお前が捨てたって言ったけど......嘘なんだろ?
立花君がそう言っていた。ちゃんと、その現場を見たって......だから俺は、
お前を信じた。」
「っ......」