第21章 ♡Story４５♡　婚約披露宴パーティー

「......藤ヶ谷先生、全部自分が悪いって顔してますよ？
ここにいる人達みんな、悪くないんです。みんなが、
被害者なんです......」



「......でもな、陸......」



「......？」



「このきっかけを作ったのは、全部俺だ。

百合が俺のうちから出ていなけれ、ばこんなことにはならなかったはずだ。

立花君達からも、
百合をできる限り外出しない、させないようにって言われていたのに、

俺の考えが甘かったせいで、百合を酷く悲しませた......
それが原因で、百合はうちから出て行った......」



「っでもそれは！麻井真琴っていう女が仕掛けたから......」



「っ麻井真琴って......麻井先生？」



渉には真琴のことを話していないようだった。



「......えぇ、俺と一緒に転任した、麻井先生です。
まさか、アイツの部下の一人だなんて思いにもよらなかったですが......」



「っまさかそんなことが......」



「黙っていて、すいません......」



「っいえ......」



「......それも全部、有栖川先生の計画なんですよね？」



「......だと、思うけど......」



「有栖川先生が、こんなに酷い人だなんて思いませんでした......
あの笑顔が全部偽りだって考えると、怖いっすよ......」



「......藤ヶ谷先生、アイツは俺ら家族だけじゃなくこうして、
百合の友達全員を巻き込んでいるんです。

いくら百合が好きだからって、ここまでするなんて......人として最低ですよ、アイツは......。」



裕太の雅に対しての憎悪は予想以上に大きいものだった。



「......。」



「人の気持ちを踏みにじり、自分の思い通りに操る......
その藤ヶ谷先生達の元同僚だっていう麻井って女も、
ある意味アイツに操られているんだと思いますよ......」



「なのかも、しれないな......」