第17章 ♡Story４１♡　離れ離れのふたり

「っ百合がどうしたって！？」



『っ落ち着いて聞いてください......』



「っ......」



なんか嫌な予感......これ以上涼介の言葉を聞きたくないと思ってしまった......



『っ百合ちゃんが、有栖川雅に連れさらわれてしまって......』



「っは......？」



今涼介......ナンテ　イッタ？



『っなぜこんな状況になったのかはまだ定かではありません......
でも連れさらわられたことは事実なんです......』



「っんなの嘘だろ！？」



『っ嘘なんかじゃありません！！
こんな冗談、口が裂けても言えませんよ！！』



「っそん、な......」



紛れもなく涼介が言ったことは事実......でも、















大事な妹がさらわれただなんて信じたくなかった......











『っ裕太さん......』



「っ......」



「裕太、突然どうした？」



「顔色が、悪いわよ？」



『......裕太さん、必ず、必ず百合ちゃんを助け出します。
だから......それまで、待ってくれますか？』



「っ......あぁ......百合を、
早く助け出してやってくれ......」



今の俺には何をしてやることもできない、ただ妹の無事を祈るだけだ......












そして裕太は電話を切った。



「......。」



「裕太、急にどうしたっていうの？」



「っ母さん、父さん......っ百合が......！」



「っ裕太、百合がどうしたっていうんだ？」



「っ百合が...アイツに......っ連れて行かれた！
今百合は......っ..クソッ！！」



「っそんな！まさかあの子が......っ嘘でしょ？」



「嘘じゃねぇんだよ母さん......百合はアイツのところだ......！」



「「っ......」」



百合、














お願いだから無事でいろよ......