藤ヶ谷先生、大好きですよ?2-SecondSerieS-
第16章 ♡Story40♡ すれ違う心、信じる心
「......さぁ、朝食にしよう。
もう7時を過ぎてしまったからね。」
「......。」
どうやら今の時刻は朝の7時、私は結構長い間気を失っていたみたい......
「朝食はメイドが直接こちらに運んでくる。」
「いりません、お腹なんてすいていません......」
「朝食を抜くのは、身体に悪いよ?」
確かにお腹は空いている、でも......
ご飯なんて食べたい気分ではなかった......
「さすがにお腹はすいているだろ?
ここは変な意地を張らず、朝食を取ったほうがいい。
君は囚人ではないのだから......」
「こんな地下室に閉じ込められてる時点で、私は囚人と同じようなものですよ。
こんなに息苦しいところ、初めてです......」
「......とにかく、朝食を取ろう。」
雅は百合の肩を掴み食事用のテーブルに誘導した。
「......。」
そして席に着いたふたり、朝食はメイドによりすぐ運ばれてきた。
「......貴方も、ここで食べるんですか?」
「そりゃあこうしたコミュニケーションは大事だからね(微笑)」
「......。」
(この人と一緒に食事なんて......楽しめないよ......)
とりあえず朝食に手を付けるがやはり喉に通らなかった。
先に食べ終わった雅は何やら小さい箱を取り出した。
「......?」
(なんだろあれ......)
雅は箱から赤い宝石のようなネックレスを出し席を立った。
「......。」
「っ!?」
そして雅は百合の背後に立ちネックレスを百合の首元にかけた。
「これは俺からのプレゼントだ。ルビーのネックレス......
君に似合うと思ってね(微笑)」
「......。」
リングのネックレスより、明らかに高そうなネックレス、
でも私には......
ただの安物にしか見えなかった......