藤ヶ谷先生、大好きですよ?2-SecondSerieS-
第16章 ♡Story40♡ すれ違う心、信じる心
_着替えが終わり...
「貴女には合わないジャンルだとは思っていたけど......
モデルなだけあってなかなか様になってるわね。」
「っそう、ですか......?」
(なんかあの人が選んだドレスであるから結構複雑だけど......)
百合はドレスに合わせ赤いハイヒールと髪飾りを付けていた。
「シオンに憧れるだけあるわね......雅様!
着替えが終わりました。大変お待たせして申し訳ありません。」
「わかった。」
ドアの向こうから雅の声がしたあと部屋の中に入ってきた。
「なかなか時間がかかっていたようだね。」
「少々往生際が悪いものでしたから......」
「まぁいい、さすが百合ちゃんだ......すごく似合っているよ(微笑)」
「......。」
(褒められてるのに、全く嬉しくなんてない......)
「......では雅様、私はこれで失礼します。
私も仕事がありますゆえ......」
「わかったよ、勘付かれないように気をつけていけよ。」
「はい。」
真琴はお辞儀をし、自分本来の仕事である教師の仕事に勤めるため
その場を後にしていった。
そして部屋には百合と雅のふたりだけとなった......
「......。」
(私はこれからどうなっちゃうんだろ......っそういえばスマホ!)
百合は一瞬スマホの存在を思い出しさっきまで着ていた私服である
スカートのポケットをあさった、しかし......
「っ......!」
(っ嘘......ない......)
スマホはどこにも見当たらない......
_クスッ「百合ちゃん、君のスマホはここだ。
さすがに携帯をそのままにするヘマなんてしないよ。
今の高校生は、スマホがないと駄目な世代だからね......」
その代わり雅の手元に百合のスマホがあった。
「っ......」
(あれじゃ、連絡のつけようがないじゃない......)