藤ヶ谷先生、大好きですよ?2-SecondSerieS-
第16章 ♡Story40♡ すれ違う心、信じる心
真琴side
「......麻井、彼女の着替えを手伝ってやってくれ。」
「かしこまりました、雅様......」
私は雅様の指示で部屋......ううん、地下室と言ったほうがいいかもしれないわね。
ここは屋敷の1階から遠く離れた地下に作られた、
いわば彼女のために作られた空間......
雅様はなぜこのような若い少女に惹かれたのだろうか?
確かに彼女には人を引き寄せる力がある、でもなぜ......
私には理解ができない......彼女より明らかに雅様のことを知っているのに......
雅様が彼女に惹かれ始めたというのは
偶然私が見ていた雑誌を見ていたのがきっかけ、
私はこう見えてRABBITを学生時代から愛読している。
同世代である藍沢シオンは私にとって憧れだったわ......
そんな雑誌を読んでいる中唐突に現れたひとりの若い新人モデル......
遡ること約半年前...
「......シオンの今月号のファッション、素敵だわ......」
いつものようにRABBITを読んでいた私、表紙には今月号から
専属モデルに配属されたという高校生の子が表紙だった。
「この子、私の生徒と同い年なのね......」
(新人とは思えない感じ......)
私のこの時の彼女に対しての第一印象はずば抜けたモデルオーラ、
兄玉森裕太が人気モデルということもあって彼女にも同じようなオーラがあった。
今まで雑誌を読んで新人モデルの子も沢山見てきたけど、
彼女のような新人モデルはいなかった、それが彼女へ対しての印象。
「......おや?麻井はまたその雑誌を読んでいるね。」
「っ雅様!」
「それは最近人気雑誌として有名だったね......」
「えぇ、今年で5年連続女性ファッション雑誌No.1に輝いております。」
「5年連続とは凄いな......俺も見てみていいかな?」
「......えぇ、どうぞ?(微笑)」
最初は他のモデルの子に見とれるではないかと不安だったが雑誌を雅様に見せた。
これが、全ての始まり......