藤ヶ谷先生、大好きですよ?2-SecondSerieS-
第15章 ♡Story39♡ 亀裂と絶望
太輔side
_プルルルル...プルルルル...
百合が出て行ってしばらく、俺の携帯には
「っ徹平、君?」
徹平からの着信が入ってきた。
太輔は急いで電話に出てみると......
『っ藤ヶ谷先生!百合ちゃんってちゃんとそこにいますよね!?』
「ぇ......」
電話に出たと思えば何やら慌てた様子で
声を荒げる徹平の声が電話の向こう側から聞こえてきた。
でもそれより太輔が気になったことは......
「っ百合がいるって、どういうことだ?
百合は......っ...百合はさっき玄関を飛び出して......」
『っそれヤバイですって!!』
ドウイウ コトダ......
「っそれえどういうことだよ!?」
(まさか百合......)
『藤ヶ谷先生......特に百合ちゃんを追いかけなかったんですか.....?』
「っすまない......さっき百合とねじれてそれで......」
『っそう、っすか......なんとなく状況はわかりm..っておい!
立花どこ行くんだよ!?』
「っどうした?」
『っ今美咲さんと会ってるんっすけど、百合ちゃんを連れ去る計画を
今日に実行するって話で.....』
「っ!!」_ダッ!
太輔は靴を履き無我夢中で玄関を飛び出した。
「っクソ......!」
(俺はやっぱりあの時......
ちゃんと追いかけるべきだった......なのに......
っお願いだ、百合......俺が見つけるまで無事でいてくれ!!
『っ藤ヶ谷先生まで急にどうしたんっすか!?』
電話の向こうからは戸惑う徹平の声も聞こえてきたが、
太輔は耳をほとんど傾けずひたすらに走っていった......
「っ......」
(っ百合......どこにいんだよ......!)