第15章 ♡Story３９♡　亀裂と絶望

団司side


「っ！」



彼女の位置情報を調べたら天王洲アイルにいるとのこと......



あの女が仕掛けたのか......？



そして志村は藤ヶ谷先生と通話中、会話の内容は十分に聞こえてきた。



『っ百合がいるって、どういうことだ？
百合は......っ...百合はさっき玄関を飛び出して......』



「っそれヤバイですって！！」



『っそれえどういうことだよ！？』



『藤ヶ谷先生......特に百合ちゃんを追いかけなかったんですか.....？』



『っすまない......さっき百合とねじれてそれで......』



「っ！！」
(早く彼女のもとに行かねぇと......！)



俺は自然と身体が動きその場を走り出した。

















「まだいるな......」



天王洲ふれあい橋からそう遠くない、あとは彼女が無事でいてくれることを



願うだけだが......すごく嫌な胸騒ぎがする......










しばらく走り続けて...





「っ......いt..っ！？」



幸い彼女はいた、しかし......







「さぁ......
俺と一緒に来てくれるよね？(黒笑)」



「っぃや......！」



状況はまさに最悪、既に有栖川雅と彼女は鉢合わせていた......



「っ......っ百合ちゃん！！」
(俺がもっと早く来ていれば......！)



団司は後悔をしながら百合に向かって叫んだ。



「ぇ......」



「おやおや......君はこんなところにまで出没するのかい？(妖笑)」



「っ......
立花、さん......なんでここに......」



百合は驚いた様子で目を見開きこちらを見ていた......。