藤ヶ谷先生、大好きですよ?2-SecondSerieS-
第15章 ♡Story39♡ 亀裂と絶望
百合side
『っもういいよ!』_ガチャッ!
『っ百合!』
自分で勝手にキレておきながら私は逃げるようにいえを出て行ってしまった......
私はどれくらいの距離を走ったのだろうか......
感覚がわからない......
変装なしだったから、少し視線を浴びたりもしたけど私は気にせず走り続けていた。
走り続けたどり着いた場所は天王洲ふれあい橋、以前ドラマの撮影でも使われた
ドラマ撮影の定番スポット。
ここは人も比較的少ないため落ち着きがある。
百合は風当たりの気持ちいい水辺に寄った。
「......っ太輔、
ごめん...なさい......」
涙を流しその場に崩れ座り込む百合。
「っ私......私......」
私って本当に最低だ......!
私に、太輔の傍にいる資格なんてない......!
百合は後悔の嵐に見舞われた。
そしてネックレスを取り外し手にとった。
リングに掘られてある文字は......
【Dear Yuri
You're the most important person to me.
from F.T】
「あなたは私のとって一番大切な人......」
『"愛おしい百合へ、
君は俺にとって一番大切な人。
藤ヶ谷太輔より"
ちょっとはずいけど...そんなとこ......』
太輔は、私のことを大切にしてくれた......
誕生日のプレゼントでは、サプライズを考えてくれた......
私が事故に巻き込まれそうになった時は必死になって私をかばってくれた......
私の感情が不安定だった時は私が落ち着くまで傍にいてくれた......
私は凄く大切にされていた......
なのに私は......!