藤ヶ谷先生、大好きですよ?2-SecondSerieS-
第14章 ♡Story38♡ 麻井真琴という女
_マンション前
「ありがとうございます、涼介さん。
涼介さん急ぎの用事があるんですよね?私はここで大丈夫ですよ(苦笑)」
「う、うんありがとう......百合ちゃん急にどうしたの?」
「何でもないですよ(笑)
じゃあ次のお仕事の時もよろしくお願いします!」
「......了解、じゃあまたね。」
「はい。」
百合は涼介を見送りマンションの中に入っていった。
太輔side
『......じゃあ、もう少しで着くから...「っ百合!」_ピッ...』
っ百合......
ほぼ一方的に切られた電話......
「っ......」
(言い方があれだったな......)
「どちら様だったの?」
「っ......」
「やっぱり彼女さん?(笑)」
「......。」
(やっぱりこの人を入れるべきじゃなかったな......)
_遡ること20分前
「夕飯の買い出しも済んだし、あとはうちに帰って作るだけだな。」
夕飯の買い出しを終えマンションに入ろうとした時...
「ふ~じがや先生!」
「ぇ......」
また昨日のように咄嗟に後ろから声をかけられた。
聞こえてきた声の方に振り返ってみると......
「麻井先生......」
真琴がいた。
「今からお邪魔しちゃってもいいですか?」
「は...なんで......」
太輔は眉間にシワを寄せた。
百合もそろそろ帰ってくる、明らかに他人の女性を中に入れるなんて考えられない。
「先生フリーなら何の問題もないっしょ(笑)」
「そういう問題じゃないでしょ......」
(もう少しで百合が帰って来るっていうのに......)
「そんなに嫌なんですか?女性を中に入れるの。」
「はい。」
(そう言えば、今まで百合以外の女入れたことなかったな......)
「もうそんな硬いこと言わず(笑)」
「嫌です。」
この人、北山先生より扱いづらいな......