藤ヶ谷先生、大好きですよ?2-SecondSerieS-
第13章 ♡Story37♡ 有栖川雅
「じゃあ、怪しまれる可能性がありますね......」
「あぁ、それにSPもいるからね。アイツ等は兄の手下だ。
兄が命令を下せば、俺でも容赦はしないよ......」
「っどうすりゃあいいんだよ......」
徹平はストローを噛みながら呟く。
「元々アイツは、何の為に七華高校に?ただ彼女を見ていたいから......?」
「もちろんそれもあるだろう......だがアイツの最終目的は
彼女を自分だけのモノにすること......
そのチャンスを伺っているところだろ......」
「なら......藤ヶ谷先生も充分危ないじゃないっすか!」
「あぁ、アイツにとって彼は最も邪魔に思っているからね......」
「そりゃあ、百合ちゃんの彼氏だもんなぁ......」
「っもし藤ヶ谷先生にも被害が及ぶとしたら......」
「消される......かもな......」
「「っ!?」」
「アイツ等なら、殺すことなんて簡単だ......実際......っ
俺の母親も、あいつらに殺されたからね......」
「「っ!?」」
美咲から出た、とんでもない言葉......ふたりはただ驚くしかなかった......
「っ殺されたって......」
徹平はすっかり青ざめていた。
「俺が成人したのと同時にね......俺が愛人の子供だとしても、
父さんにとっては俺も息子なんだ......母さんの存在は、
なかったかのように俺の前から姿を消した......」
「っそんな......それも、アイツの指示?」
「あぁ、母の存在を兄は毛嫌いしていたから......」
「ったったそんだけの理由で......」
(なら、藤ヶ谷先生の身が危ないってことになるな......)
「この自体だけは、なんとしても避けなくては......」