第20章 記録.20
「そういえばさ、七瀬さんどうなったの?」
(久々の登場、七瀬竜臣さんですよ☆)
「うん、破棄したよ。納得までかなり苦労したけど、ちゃんと言った」
「そう」
スコップで作業する夏芽の顔は見えないけど、ちょっぴり申し訳ないのかな?
「でも後悔はしてないよ。ぜったいしない決断だもの」
「そう...か」
トントン、と土をスコップで何度も叩く夏芽。
「翔馬の好きな人って、咲紀さん?」
思い切ったようでバッと下げていた顔を勢い良く上げた。
びっくりして一瞬、口をパクパクさせたが、そのあと
「違うよ」
そう言った。