第1章 相談があります
「こんにちは〜。」
とある昼下がり、万事屋にやってきた一人の少女がいた。
名無しさん、万事屋の皆とは日頃から仲良くしている町娘だ。
「おー、名無しさん。どした?銀さんに夜のお世話でもグハッ」
銀時の顔面に神楽の鉄拳が放たれる。
「黙っとけヨ変態クソ天パ! ななっしー、今日は何して遊ぶアル? 」
神楽は目を輝かせて 名無しさんに近づく。神楽と 名無しさんは、年が近いのもありとくに仲が良いのだ。
「あ〜…ごめんね神楽ちゃん、今日は遊びにきたんじゃないの。ちょっと銀さんに相談があって…。」
「お!俺ッ?」
「はい、銀さん、あの…」
名無しさん の顔が曇る。
「なんだ、言ってみ?」
「……相談があるんですけど」
「わーったから、はよ言え」
「 ななっしー、大丈夫アルか? 」
話すことを躊躇しているような 名無しさん。
「あの…桂さんのことなんですけど」
「チッ、ヅラの事かよ。あんな奴放っといて、俺とやっぱ夜のグハッ」
「黙ってるネ! ちゃんとななっしーの悩み真面目に聞くアル! 」
再び神楽の鉄拳が放たれる。
「…桂さんが、私に手を出して来ないんです!」
「「は?」」
銀時と神楽は同時にキョトンとした顔になった。
「え、ちょっとまって 名無しさん。お前ッ、どした? 」
「もうッ、…もう付き合って半年も経つんですよ。なのに触られた事すらないんです!」