第4章 街へ
ゼロがそう言った直後。
がんッという音と、
「~~~~~~!!!」
誰かが悶絶する気配と、
「馬っ鹿お前、音立てんな!!」
先程の音より大分大きな声がした。
「馬鹿はどっちだよ……」
そう呟いたゼロは扉へ歩き、勢いよく開けた。
そして未だに悶絶していた人物へと扉が迫り――
「~~~~~~~~!!!」
結果、扉の前にいたロウが再び悶絶することになった。
「……で、あれだ」
結局、聞き耳をたてていた事がバレたリトとロウは、ゼロの部屋へと招き入れられていた。
しかも再び正座。
そしてゼロが口を開いた。
「お前ら、殴られたいのか?」
「いやいやいやいや!!!」
即座に首をぶんぶん振って否定する2人。
「だいたいリトが気になるから聞きに行こうって」
「ロウだって乗り気だったじゃん!!」
またぎゃーすかと言い合う2人に、ゼロは一言端的に「気になるんだろ?」と言った。
「丁度いい。お前らも聞いとけ」
そして、再び話を続けた。