第4章 街へ
「お前、此処に来てからラズにいろいろ魔法やら魔術やら教わってるだろう」
「はい」
「それを応用して、その耳と尻尾を隠せ。いわば幻術の類いだな」
そう言ってゼロはラジエルに視線を向けた。
「今のコイツに幻術は使えるか?ラズ」
「問題ありません。元々彼女には、幻術に応用出来る魔術を教えてあります」
そう返したラジエルの言葉を聞いて、ゼロは再びリンネを見た。
「で、どうすんだ?」
「………分かりました。私も同行します」
「そうか。まぁ今すぐ行くって訳じゃ無いからな。気が変わったら教えてくれ」
そう言ったゼロは、ラジエルに幻術について教える様に言い残し、自室に戻って行った。