第4章 街へ
「だーんちょー、団長ー、だーんーちょーう!!」
「うるせぇよ!!何だよリト!!!」
「俺も街行きたいあとこの体勢崩しちゃダメ?」
「両方ダメだしあと1時間はその体勢な」
「団長の鬼!!」
部屋の隅で正座を続けるリトとそんな会話をし、ゼロは退室した。
「ラジエルさん」
「はい、なんでしょう?」
「幻術、教えてください!!」
「いいですよ。少し難しいですが……」
「頑張ります!」
「分かりました。では1時間後に」
「はい!!」
笑顔でやりとりする2人を見ながら、
「………ロウ」
「……何だ」
「やっぱり団長を怒らせる様な事はしない方が身のためだね……」
「全くだ」
やれやれ、と言いたげなロウとリトは、「もう決闘なんかしない」と心に決めた。