第5章 溢れる想い
「それでは願いを込めて、カウントダウンをお願いします‼
10…9…8…7…6…5…4…3…2…1…メリークリスマス‼」
♪~♪~
「綺麗~」
渋「ほんまやな~」
「みんなの願いが1つになった感じだね」
渋「なぁ」
「なに??」
渋「…の願いってなんなん??」
「そんなの決まってる。すばると横とヒナちゃんが幸せになること」
渋「の幸せは??」
「私の幸せ??」
渋「それやったら、俺らは幸せになってもが幸せになれてへん」
「私は…みんなが幸せになってるのを見ると幸せだからいいの」
渋「それじゃあかん。あかんねん」
「えっ…」
渋「は、ヒナが好きなんやろ??やから、自分の幸せは二の次なんやろ??」
「いつ私がヒナちゃんが好きって言った??」
渋「言ってへんけど、毎朝、ヒナのランニングの時間に合わせて出てきてるやん」
「毎朝じゃないよ。それに、あれはたまたまだから…」
渋「ヒナには彼女がおるから、彼女に気を使って朝に話しかけてるんやろ??」
「違うって‼ヒナちゃんは大切な幼馴染みだから、話してもおかしくないでしょ」
渋「…せやったら、の好きなやつは誰やねん」
「……」
渋「ヒナが違うんやったら…横か??」
「……すばるだよ」
渋「えっ…」
「私がずっと好きなのはすばるだよ」
渋「……」
「でもね、すばるを困らせるはつもりないよ。すばるは私をそういう風に見てないって分かってるから。なんか、今、伝えておかなきゃって思っただけだから」
渋「…」
「すばるごめん‼私、用事思い出したから帰るね」
渋「‼」
タタタタッ…
勢いで伝えちゃった…すばる、困った顔してたし…
私の想いって、やっぱり届かないんだね…