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黒バス:恋愛小説
第1章 実渕玲央:金曜日の事情。
「うーん、やっぱばれてますよね。」
玲央ちゃんも気づいてるんだろうなと、カウンターへと戻ってくる彼を見る。
颯爽と歩いてくるだけの彼の姿も美しくて、さっきまで接客されてたテーブルの若い女の子は未だに騒いでいる。
右手に握ったグラスの中の氷が、からんと鳴った。
「どうしたの、そんな切なげな眼で私のこと見て。」
カウンターに帰ってきた玲央さんが私の目を覗き込む。
「んー別に。」
あっそう、と素っ気ない玲央。
「我慢できなくなったのかと、思ったんだけど。」
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