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黒バス:恋愛小説
第1章 実渕玲央:金曜日の事情。
それじゃあまたねと一言、触れるだけのキスを残して玲央ちゃんの家を出たのは土曜日の夕方だった。
「ご飯ぐらい食べていけばいいのに。」
「残念、明日少し早いの。」
そんなふうなやり取りをするのももう何度目かで、きっと玲央ちゃんは気づいてる。
私に明日の予定なんてないこと。
でも、ご飯を食べたら帰りたくなくなるから。
「そう、気を付けてね。」
日曜日も、ずっと玲央ちゃんのそばにいたいってそう思ってしまうから。
でも、それは玲央ちゃんの望みではないから。
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