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【ハイキュー‼︎】【オムニバス】 岩泉一の恋愛事情

第7章 悩まされる……



「忘れたことなかったし……はじめくんのこと」

ぽろっと口に出た、本音。

最初は、スキとか、そういうのじゃなかった。

ただ、忘れたことなかった。

ずっと離れてても、なぜか忘れなかった。

「それって、岩泉さんのことが好きだったってこと?」

「そういうんじゃないけど……」

子供の頃は、頼れるお兄ちゃんとして単純にスキだった。

でも、今は……

「ま、岩泉さん、素でかっこいいしな」

知ってる。

たまに体育館に行くと、バレー部が練習してて、はじめくんがいる。

すごくかっこいいって思う。

「じゃあ俺部活だから」

「……矢巾君、はじめくんに直接訊いてみれば? 彼女できたんですかって?」

「やだよ、絶対怒られる」

笑いながら矢巾君が教室を出ていく。

長身の後姿を眺めながら、ふと思った。

そういえば……

あの夜……はじめくん、いろいろ知ってた。

エッチのやり方、とか……

あれって、絶対、初めてじゃない。

はじめくん、前に、誰かを抱いたこと、ある……?

前に彼女がいて、そういうこと……

気分がいきなりもやもやしてくる。

昔のこと知ったってしょうがないのに、気になる。

『今日部活終わったら、ちょっとだけ会えますか? いつもの公園にいます』

LINEで送る。

暫く待っても返事はない。

今日は金曜日。バレー部は練習がある。でも夜19時頃には終わるはず。

後で電話すればいい。

そうわかっているけど、会いたい。

会って、訊きたい。

直接、確かめたい。

確かめて、どうなることでもないのに、どうしても知りたい。

はじめくんが好きだから……気になって仕方がない。



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