第6章 お笑いというカテゴリーを乗り越えれば冬が来る
「リカちゃんと言えばでっかいバッグみたいなのがあって広げると幼稚園とか小さいお家とか繋がってるのがあってさ。」
独りぼっちの言葉に私も頷きます。
「それ、私も持ってたよ。」
「あとカコちゃんだかミキちゃんだか双子の妹いなかったっけ?」
「あーいたね。」
するとななみさんが反論してきました。
「でもバービーだって良かったわよ。キャリーケースがあって開くと折り畳みのベッドがあるのね。その下はお風呂になっててさあ。横に小さなクローゼットがあるのね。あとケーキ屋さんのももってたなぁ。青いケーキ屋さんなんだけどかわいいんですよ。」
「へぇ~。」
なんかななみさんがキラキラしていて眩しすぎました。
そんな女子の話に着いて行けず最初君は口をぽかんと開けていました。
こうしてお昼の時間は過ぎました。女子とワイワイ昔の女子トークができて楽しかったですがさすがの最初君もお手上げポーズでした。
「あら、話についていけなかった?」
ななみさんが昼食終わりに最初君の顔色を伺います。
「見ればわかるでしょ!僕だって男子なんだからさぁ。女子の遊びなんて知らないよ!」
「でも最初君にはお姉さんがいる訳なんだから、お姉さんの遊んでる所とか見たことないの?」
ななみさんが不思議そうに最初君に聞きます。
「それがあまり覚えていないんだよね。」
最初君は笑っていました。
「そんなもんなのかな?」
私はこの時ふと弟の顔が思い浮かびました。弟も最初君と同じ気持ちなんだろうなーって。私が遊んでる所をどんな風に見て居たのかな?
私が生まれたのは1995 年(平成7年)です。この時何が流行していたか知っていますか?スピッツのロビンソンが流れ、ドリカムの名曲”LOVE LOVE LOVE”が流れてHello,Again~昔からある場所~ なんかもありましたね。アニメだとあずきちゃんとか新世紀エヴァンゲリオンもこの頃です。あとはナースエンジェルとか。しかもナースエンジェルってあのAKB48の楽曲を手掛ける秋元康さんだそうで・・・びっくり過ぎて言葉が出ないです。本当に秋元さんって凄い方なんですね。それでは午後の授業へ行ってきます。