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女芸人の日常

第5章 真っ赤なお笑いの秋に!


次の日も養成所でした。そう言えば私が最初にななみさんのアパートに住まわせてもらっていた時に部屋の中に人体模型がありました。
「ええ?こんなの買えちゃうの?」
と私が驚いていたらななみさんは笑顔でこう言っていました。
「ああ、骨田アーサー君のこと?」
「え?アーサー?何それ?」
私は聞いたこともなかったので腰を抜かしそうでした。
「これは私が沖縄にいる時におじいちゃんに誕生日に買ってもらったやつなのよ。”体の不思議”っていうマガジンを集めて組み立てたの。私の宝物なんだ~。」
あの時のななみさんの嬉しそうな顔が思い出されるな~。
さて、今日の養成所では若手お笑いの在り方を学んでいきました。参考にしたのは今最も勢いのある女性コンビ”尼神インターさん”と”まえうしろ”さんそして男性コンビの”うしろシティーさん”を学びました。尼神インターさんは相方さんが見た目ヤンキーぽくて驚いてしまいましたが明るく天真爛漫なキャラクターだと知ってほっとしました。まえうしろさんは結構男性が好きなお色気と英語のネタがありまして、相方の池原結花さんはバイリンガルを目指してるそうですよ。私は凄く感心することばかりでした。
「さて、若手お笑いでも注目してもらいたいのは”まえうしろ”のコンビだな。よく売れない芸人は下ネタ系に走りがちと言うがこれは彼女達の代名詞と言ってもいいかもしれない。去年流行った日本エレキテル連合もテレビで流せないぎりぎりのキャラクターで引っ張りだこだったからな。そう考えると彼女達のこれからの活躍には波紋が広がるだろうが逆に英語ネタは他の芸人には出せない実力のあるネタだと思う。小島よしおさんが以前テレビの企画で英語を披露していたが彼の場合はネタには反映されてないからな。その点と比べると彼女達はグローバル社会を生き抜くために必要不可欠だろう。君達が最初に養成所に入った時にザグンブルさんの中国でのネタを見せたと思うが今の時代は英語ができるかできないかでも決まってくるということだな。君達は今英会話の授業も受けているのだからネタの参考にして欲しいし、養成所を卒業してからも大いに生かせるチャンスはあるだろう。なので英語と真剣に向き合うことでお笑い力も磨きがかかるだろう。」
そう吉田講師が言うようにお笑いの中の英語を学んでいく事は大切なのです。
この日はとても大切な事に気付かされた1日でした。
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